熊本市中央区上通町の美容室   フロラクロマ 

日々「髪」を通して想うこと、気付いたことを綴ります。 最新のサロン情報なども。

ストレートを失敗されたお客様。難易度MAX!

 

お正月休みも終わり

 

心も身体もリフレッシュ。

 

なんだかんだ動いていたため

 

正月ボケするほどゆっくりは

 

できなかったような…( ̄ー ̄;

 

皆様はどんなお正月を過ごされましたか?

 

またサロンにお越しの際にでも

 

いろんなお話をお聞かせ下さい♪

 

 

 

さて、今回は昨年12月に来店された

 

2回目のお客様。

 

1回目はカットのみのご来店だったのですが

 

2回目となる今回はストレートパーマをご希望。

 

今まで通われていたサロンでも

 

定期的にストレートをかけていたそうなのですが

 

根元のクセが伸びてきています。

 

実は、初回のカットのみのご来店の時点で

 

すでに髪がとんでもないことになっていまして…

 

その状態を修復するには難易度がかなり高いのです。

 

そのため、次回ストレートする際には

 

是非とも僕にやらせて欲しいとお伝えしてました。

 

そしてまた来て頂いたわけですが

 

まずその状態の写真を…↓

 

 

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お分かり頂けますか…?

 

根元5cmくらいのところで

 

 

 

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髪が折れてるーっ!?

 

 

 

しかもところどころ切れて断毛しています…。

 

こうなってしまう理由は

 

前回のストレートの薬剤が地肌付近までついてしまい

 

さらに薬剤を反応させ過ぎたため

 

過度のダメージがかかっています。

 

そして根元が伸びて来たときに「折れ」として

 

出てくるんですね。

 

そして「折れ」のところから切れ毛ができてしまう。

 

 

つまり今回のストレートパーマは

 

薬剤の反応で断毛させることなく

 

「折れ」を取り除き、根元のクセも伸ばし

 

キレイに仕上げる。

 

 

 

 

……う〜ん……。

 

 

 

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難易度MAX。

 

 

 

クセを伸ばすには多少なり強い薬剤が必要。

 

でも強い薬剤が「折れ」の部分につくと断毛してしまう。

 

「折れ」の部分のみにピンポイントで薬剤を

 

塗り分けるのは不可能に近い。

 

 

初めてご来店の時に

 

次のストパーは僕に!と意気込んでいたものの

 

実際にこの髪の状態を目の前にしてやるとなると

 

 

 

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割と戸惑う。

 

 

 

 

しかしやるしかない。やるしかないのである!

 

というわけで方法論を考えます。

(実際には初回の時からずっと考えてましたが)

 

 

 

まずは根元のクセを伸ばすのに必要最低限なパワーの

 

薬剤を選定し、ハケで塗布します。

 

下記画像の赤←→の部分です。

 

 

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「折れ」の部分にはつかないギリギリのところまで。

 

全体の根元に塗布したら時間を少し置いて

 

薬剤の反応を見ます。

 

その後、緑→の部分に今度はハケではなく

 

目の細かいコーム(櫛)を使って

 

薬剤を伸ばしていきます。

 

テンションをかけ過ぎると断毛する恐れがあるため

 

優〜しく、でも折れた形は直したいので

 

薬剤の反応具合を見ながら少しずつ、少しずつ……。

 

ほんの少しの見極めが大事故に繋がりかねない

 

慎重な作業のためお客様につきっきりです。

 

いつもなら作業途中の写真なんかも撮りますが

 

今回ばかりはそんな余裕もありません!

 

薬剤を流すタイミングもピンポイントですので。

 

流した後は乾かして、

 

最低限の温度でアイロン処理をして

 

乾かして〜

 

 

 

 

 

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完成だっ!!

 

 

 

 

 

 

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キレイになったー!!!

 

 

 

 

いや〜ホッとしました…。

 

寿命が縮まるくらい神経使いますよ…。

 

今回はなんとか上手く修正することができましたが

 

一番大事なのは

 

「こうゆう状態の髪を美容師が作らない事」

 

 

デザインを作る上で避けられないダメージは

 

どうしてもあります。

 

ただし、いかに最小限のダメージでデザインを作るか。

 

その後のことまで責任を持ってやらなければなりません。

 

一度ダメージした髪は元には戻りません。

 

トリートメントしようが何をしようが戻りません。

 

髪は死滅細胞ですので治癒力は無いのです。

 

トリートメントなどは痛ませないための

 

予防医学のようなもの。

 

もちろんそれも大切ですが

 

根本として「痛ませない」ということも僕ら美容師の

 

大事な仕事であるとフロラクロマは考えます。

 

 

………

 

 

最後は面白く終わるつもりだったのに…

 

 

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真面目ですいません。

 

 

 

 

 

「今回は面白くなかったな!」

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